こんにちは。Manahau Dogのきむらです。
今日はコラム
犬のしつけを語る上で、よく出てくるのがオオカミ
「オオカミがこうだら、犬もこういう行動をする」とかよく言われますが
本当でしょうか。
今日はオオカミ=犬説が信用するに値したい理由を上げてみたいと思います。
1,そもそもオオカミは犬じゃない
当たり前ですが、オオカミは犬ではありません
反対に犬もオオカミではないです。
生物学上も
犬の先祖とされているタイリクオオカミはCanis lupus
犬はCanis familiaris
と分類され別な生き物になっています。
注:ただ、今のところ 犬はオオカミの亜種と分類され
Canis lupus familiarisと分類される事があります。
オオカミと犬は別の生き物。
オオカミは犬じゃないっていうと
「そうだよね」となります。
が、しつけの話、行動学の話となると
「オオカミがこうだから、犬もこうなる」っと話すと
「なるほど!」っとなることが多い。 不思議
伝家の宝刀の言葉
「そもそも、犬ってオオカミと一緒なの?」
っということを疑問に思う方が少ないです。
人間の先祖は猿と言われていますが
人間と猿と同列に扱われることはまずありません。
2, オオカミ自体が誤解されている
オオカミは厳しい序列で群れが成り立っていると言われていたが
最近の研究ではそうでもないことが分かってきています。
アルファと呼ばれるボスを筆頭に、厳しい競争 序列で群れが構成されていると
言われていましたが、群れは大概はただの家族の集まりで
アルファと呼ばれるのは親オオカミ。
群れ内では競争というよりは、協力体制にあることが分かってきています。
3,研究対象が間違っていた
世界中で一番多く研究されたオオカミは
アメリカに住む”シンリンオオカミ”というオオカミ。
しかし、DNA技術が登場し、DNA上 犬とどのような関わりがあるか調べたところ
南北アメリカ大陸にいるどの犬もこのシンリンオオカミに起源をたどることが出来ませんでした。
シンリンオオカミは犬の先祖、又は何かしら関係があるタイリクオオカミの亜種
多くの研究で対象とされたシンリンオオカミを先祖に持つ犬は存在せず
犬にとって、と~おい と~おい存在でしかない。
オオカミと犬は別の生き物と言うのは前出だが
せめて研究対象として最低限タイリクオオカミであることは必要であった・・・・
以上が3つの理由
まだ、上げれば他にもありますが 犬を語る上で「オオカミが・・・」っとうことが不必要で
信用するに値しないことが 分かるには上記の3つで充分かと思います。
犬は犬!
僕もオオカミはかっこ良くて大好きな動物ですが、犬とは別もの。
何か本など読んだ時、誰かの話で”オオカミは・・・”っというフレーズが出てきたら
それが本当に正しいのか? ん??っと考えてみましょう。
今日の教訓
オオカミ≠犬
参照文献:
DOG SENSE: How the New Science of Dog Behavior Can Make You A Better Friend to Your Pet