こんにちは。Manahau Dogのきむらです。

今日はふと思い出した、印象的な記事をご紹介。

ニュージーランドの警察ではわんこ専属部隊があり(Dog Unit)
日々、市民の安全を守る為に働いてくれています。

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かっこいいでしょ〜!
事件が起こると、まず犬を入れて捜査を開始する事も多いようです。
ニュージーランドをはじめ、外国では犬の能力を重要に考え、活用している国が多いです。  

学校に通っていた時に授業の一環で部隊の基地を見学に行ったのですが、
よくトレーニングをされ、みんないい子でした。

主にジャーマン・シェパードが使われています。
体の大きさがちょうどよいのでこの犬種を選んでいるとか。

そんな優秀な警察犬達なのですが、
以前NZの新聞に「警察犬が園児を噛んでしまった」という事故の記事を目にしました。(2010年)

Police dog bites toddler

定期的に警察犬を幼稚園に呼んで、犬の安全な扱い方、接し方を園児に
教えているようなのですが、そのときに事故が起こってしまったようです。

3歳の男の子は口や鼻に傷をおってしまいました。
(画像をご覧になりたい方は上のリンクよりご覧ください。) 

事件後、警察とハンドラーは両親に謝罪する為に会いに行きました。

「ハンドラーは大変ショックを受け、事故が起こってしまった事を大変悔やんでいた」と
ご両親は語っています。

ハンドラーの警察官の家でも子供がおり、一度もこんな事が起こった事は無かったそうです。
(警察官と警察犬は一緒に住み、公私ともにパートナーとして暮らしています。) 

ハンドラーは本当にショックだったでしょうね。

しかし、噛まれてしまった子のご両親は全然、怒っていなかったようです。

「だって犬でしょ。時々そんな事もあるよ。 
怖かったり、何かあったら噛んでしまうのは仕方ないよ。 
犬だってわざと傷つけようとした訳じゃないと思うし」

この両親すごい!!

僕自身トレーナーとして働いており、犬の事は理解しているつもりでいますが
もし自分の子供が噛まれたらこうやって言えるかどうか・・・ まだ、子供はいませんが・・・

警察も慎重に調査するとのこと。
「犬の健康や体に異変は無かったか、 行動に問題が無かったか調べると」言っていました。

また、ご両親はこうも言っています。

「警察はよくやってくれています。 
園児に犬を触らせ扱い方を教えるプログラムはとってもいいと思います。
今回の件で中止になってしまうのは避けたい。今後も続けて欲しい。 」と。

事件後、男の子は少し犬を避けるようになってしまったとか。
男の子も相当怖かったでしょうからね。

でも、このご両親
「それを乗り越えられるかどうかは彼次第」 と言っています。

やっぱりすご!! 器、デカ!! 3歳児に掛ける言葉じゃないですよね(笑)

でも、これも多くのニュージーランド人の考えだと思います。
3歳児の子供にも”個”として尊重し接している事。

犬を”個”として尊重し、いい距離感、関係を築くのがうまいのも
こういった考えが大きく影響していると思います。 

2年経った今,男の子は犬と一緒に楽しく遊ぶ事が出来るようになったかな〜? 

噛まれてしまった男の子にはとても災難な出来事であり
起きてはならない事ですが、 
この件を通しニュージーランド人の犬への理解の深さ
人としての大きさを知り得る機会となりました。

僕もこんな大きな人間になりたいな〜と2年前から思っております(笑)

 

注)上記に使っている警察官と警察犬の写真はこの事件とは無関係です。