こんにちは Manahau Dogのきむらです。

少しずつ、秋の気配が感じる今日この頃ですが
まだまだ暑いですね。

今日はトレーニングのワンポイントアドバイス。

皆さん、中学校の時に英語を勉強しましたよね。
何に一番苦労しました? 文法に熟語 単語を覚えるのは大変でしたよね。
中でも不規則に変化する憎き動詞達 には苦労したのではないでしょうか?

drink drank drunk
eat ate eaten 
know knew known 

思い出すだけで うぇーーーって感じですね(笑)

しかし、ワンコたちもこの不規則に変化する言葉に
日常的に悩まされている子達が多いのです。

例を使って見てみましょう

色々お勉強中の8ヶ月 柴犬 ♂ 太郎君(仮)  (写真のワンコは本文とは無関係です) 

 

飼い主さん せつこさん(仮) 53歳 太郎くんをトレーニング中(苦戦中)

せつこさんによると太郎君 おすわりは覚えているのだがあまりやってくれない。
おやつがないと出来ない。とのこと

それでは普段通りにやってもらいました。

せつこさん 「太郎 おすわり

太郎君  ・・・・・・ (無反応)

せ 「おすわりして

た ・・・・・・・

せ 「おすわりしなさい!」

た ・・・・・・・ 

はい! ここでさっそく出ました ”おすわり”の不規則変化! 
太郎くんには既に難題ですね~

結局太郎君 ”おすわり”はしてくれませんでした。

それでは、せつこさんに続けてもらいましょう。

せ 「 太郎くん おすわりして

せ 「 たろちゃん おすわりしようね

せ 「 たーちゃん おやつあげるから、おすわりしてごらん

せ 「 もー! おすわりって言ってるでしょ 太郎!

せ 「 こら! 太郎 お・す・わ・り

ここまでくれば、何が何だかわかりません。
太郎君にとってはチンプンカンプン

 最後には 名前の”太郎くん”まで不規則に変化しています

名付けて、指示語、名前の”無限不規則変化” 

せつこさん 太郎くんがおすわりをしてくれないので最終兵器
おやつの登場です。

太郎君 せつこさんがなんにも言っていないのに
いい子におすわりして、しっぽを振っておやつを待っています。

せつこさんも 「ほらね おやつを持ってる時にしかおすわり出来ないのよ」
と少々困り気味でおやつを与えていました。

太郎くん おやつを食べれて大満足でした。

終わり 

多少大げさに書いていますが、日常的に見る光景です。
思い当たる方も多いのではないでしょうか?(笑)
とっても多いケースです。

この練習では太郎くんの学習が何一つ進んでいなことが分かると思います。
唯一、太郎くんが学習したことは”せつこさんがおやつを持っているときに
おすわりをすればおやつをもらえる。”ということだけです。
おやつがないとおすわり出来な子にまた一歩進んでしまいました。

このままいくと おやつがないと ”おすわり” できないバカ犬 
覚えが悪いバカ犬のレッテルを貼られてしまうことでしょう。

しかし、僕達が中学校時代にやらされた英語の不規則変化よりも
格段難しい問題を太郎君は課せられています。

恐らく犬には言葉という概念はないです。
犬は人間の単語(音の違い)は理解しますが、文章は理解しません。

単語が無限に不規則変化するばかりではなく、
文章で言われるとどれが指示語かすらわかりません。

指示が理解できないのはそのワンコがバカだからではなく、
飼い主さんがワンコとコミュニケーションする方法が間違っているだけです。

丁寧に一つ一つの指示語を教え
大事に指示語を使うこと。 乱用しないことがトレーニングでは大切です。

全く日本語を理解しない外国人にいきなり文章で話したりしたいですよね。
日本語が理解できなくても、頭が悪いと思いませんよね?
それと一緒です。

この大切な事を念頭に置いてトレーニングするのと
しないのでは大きな違いが生まれてきます。

皆さんも自分のワンコに ”おすわり無限不規則変化の呪縛” を課してないですか?

ご自身のわんこが指示を聞いてくれないのであれば
もう一度 トレーニング方法 コミュニケーション方法を見なおしてみましょう。

追: 以前にもこういった記事を書いていました。

犬とのコミュニケーション方法