こんにちは。Manahau Dogのきむらです。
今日はコラム
「しつけ」「ドッグトレーニング」というと、人間が積極的に犬の行動に介入し
コントロールするとイメージする方もいらっしゃると思います。
それも「しつけ」では大切な一部分ですが
僕は問題行動と呼ばれる行動に対し”何もしない”という選択枠を大切にしています。
この方法は特に”怖がり” ”不慣れ”から来る行動には有効な時が多いです。
先日もお伺いしたクライアントさんのわんちゃんもそうでした。
カンセリングでお伺いした際、一見にして怖がりな子。
一定の距離を保って激しく吠えていました。
飼い主さんは、自分の犬が僕に対して吠えるのを失礼だと思ったのか
「静かにしなさい!」っと制御しようとしていました。
多くの人はこういう対応を取り、普通の反応だと思います。
しかしこの対処方法で吠えが大きく改善することはありません。
また、昔ながらのトレーニングでは缶で大きな音を立てたり
リードをつけて吠えるたび引っ張って首にショックを与え、吠えを制御するというトレーニングが
セオリーだと思われます。
しかし、僕は何もしません。
飼い主さんにも放っておくようにお願いしました。
そのわんこはしばらく、吠え続けていましたが
徐々に僕との距離を詰めてきました。
少し経つと更に距離を縮め、匂いを嗅げる距離まで来て匂いを嗅ぎ始めました。
僕はその犬を無視し続けています。
しばらく、匂いを嗅げる距離をウロウロしていましたが
その後は自分の場所に戻り、吠えは止まりました。
そして、暇になったのか寝始めてしまいました。
積極的に制御するばかりがトレーニングではありません。
なぜなら、この子の問題行動の根源は「恐怖」
犬に「怖がるな!」ということを強要することは出来ません。
吠え=威嚇=いけない事っと思われがちですが
多くの場合、「恐怖」
「恐怖」を払拭するには、その子に適した時間が必要です。
「怖いと思ったけど、なんだ大丈夫じゃん!」っと理解するまでの時間が必要です。
「変な人が入ってきて怖い!でも、お父さん、お母さん、も(飼い主さん)怒って怖い!」
ってなことになれば落ち着くものも落ち着けません。
慣れる時間と安全が確保出来る場所が大切になってきます。
トレーニングには積極的に関わる場合の他に
「なにもしない」という選択枠もあるということを覚えておきましょう。
注:ただ何もしないということではありません。
まずは知識のある人に相談しましょう。
今日の教訓
なにもしないのということが、トレーニングになることもある。