こんにちは。 Manahau Dogのきむらです。

先日、行動は強化か弱化の法則があるというお話をしました。 今日はもう少し詳しく。

まずは強化から 強化も2パターンあります。

Ⅰ ある行動の直後にいいことが起こると 将来、その行動の頻度は増えます。(昨日お話しました)
もう一つは
Ⅱ ある行動によって、直前にあった嫌なことがなくなると、将来その行動の頻度が増えます。

例えば虫に刺されたところをかくものこの法則

直後:虫刺されが痒い、不快
行動:箇所をかく
直後:痒くない

不快の消失が箇所をかくという行動を強化しています。 

問題行動とされている行動を知らず知らずこの法則によって強化している飼い主さんも多いです。
また、飼い主さん自身の行動も知らず知らずに強化されています。
代表的なのは要求吠え。

まずは飼い主さんの行動から。

直前: 犬が吠えてる。
行動: 犬をなだめるor怒る。
直後: 犬が吠えなくなる。

飼い主さんの犬をなだめたり、怒ったりする行動は犬が静かになることで強化されている。 
犬が吠えるという”嫌な”ことがなだめたり、怒ったりする することにより消失している)

そして犬

直前: 飼い主さんの注目なし。 
行動: 吠える 
直後: 飼い主さんの注目あり。

犬は吠えるという行動の後に強化子(ご褒美)を得ている。

ほとんどの場合、要求吠え強化子(ご褒美) は飼い主さんの注目であって、
撫でられようが、怒られようが関係ない。 
注目を得ることで吠えるという行動が強化されている

犬は「Ⅰ」のパターンで強化され、飼い主さんは「Ⅱ」のパターンで行動が強化されている。
飼い主さんは無意識のうちに、やって欲しくない行動にご褒美をあげ 強化してしまっているのです。
吠えるから、黙らせる為にまたなだめたり、怒ったり

まさに悪循環・・・・ 

では 弱化 弱化も同様2パターンあり、強化の逆

Ⅰ ある行動の直後に嫌なこと(罰子or嫌子)が起こると、将来その行動の頻度が減ります。

例 昔から行われている古典的なドッグトレーニング チョークチェーンによりリードを引っ張る行動を修正するときに行われるのがこれ。

直前:首の痛みがない
行動:リードを引っ張る
直後:首の痛みがある

犬は首の痛みを避けたいので将来引っ張るという行動の頻度が減る。

もう一つのパターンは Ⅱ ある行動の後に 直前にあったいい事がなくなると 
将来その行動の頻度が減ります。

例 子犬は子犬同士の遊びで噛む加減を学ぶと言われています。

直前:楽しく子犬同士遊ぶ 行動:強く噛み過ぎる 直後:楽しく遊んでた子犬が遊んでくれない

子犬は遊びを続けたいため、強く噛むという行動が減少する。

海外で子供のしつけに多用される”タイムアウト”もこの法則を利用したもの。
タイムアウトとは子供が悪いことをしたら、ある特定の場所に数分間、とどまってなくてはいけない。
もし、その場所から離れたら最初からやり直し。

例えば、遊んでいる時に乱暴な行動を修正したい場合は

直前:楽しく遊んでいる
行動:乱暴な行動
直後:遊べない (強制的に場所を移される為)

将来、乱暴な行動が減少する。

今日のまとめ

行動は強化と弱化の法則がある。

強化は
Ⅰ ある行動の直後にいいことが起こると 将来、その行動の頻度は増える。
Ⅱ ある行動によって、直前にあった嫌なことがなくなると、将来その行動の頻度が増える。

弱化は
Ⅰ ある行動の直後に嫌なこと(罰子or嫌子)が起こると、将来その行動の頻度が減る。
Ⅱ ある行動の直後に直前にあったいい事がなくなると、将来その行動の頻度が減る。