こんにちは。Manahau Dogのきむらです。

 

今日はしつけの話。

 

行動学では「ある行動の後に報酬があると、その行動を強化できる」という法則があります。
その法則にしたがって犬にやって欲しい行動をおやつ(報酬)を提示することによって強化していきます。

 

しかし、どんな報酬にも等しく反応するわけではない。
しつけをやっている人なら分かると思いますが、犬の集中力の違いっというのは出てきます。

 

では、その反応の違いはなんなのだろうか?

この実験が1つのヒントとなるかもしれない。

 

アメリカ、エモリー大学とベイラー大学の研修者が被験者25人の口中にフルーツジュースを噴射して
脳の快楽中枢への報酬の影響を実験した。

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ある回では、2つの飲料が一定の順番と間隔で与えられる事に被験者は気付いた。
別の回では、順番とタイミングはばらばらだった。

 

どちらの回でもフルーツジュースを味わった時に被験者は快楽を経験した。 
甘い味覚で脳の中に快楽と報酬に深く関与している側坐核という部位が働いた。

 

ところが、水とジュースがランダムに与えられた被験者の快楽中枢のほうが、さらに活発に働いていたことがMRIのスキャンで分かったのだ。

 

被験者が水かジュースのどちらを好むかということは重要ではない。
いずれにせよ彼らの脳は、驚いた時に激しく反応した。

 

ここで重要なのは「驚き」「予測不可能」だ。

 

被験者が報酬を与えられて驚いた時のほうが、脳の報酬センターが活発になった。
報酬が予測できなければ、そのぶん喜びは大きくなる。

 

ー著書 アテンション―「注目」で人を動かす7つの新戦略 

 

行動学でも、報酬をランダムに提示することによりその行動を更に強化できるという法則がある。
この実験ではその法則を裏付ける結果となった。 

 

しつけでは、犬がある程度 目標としている行動ができるようになってきたら報酬をランダムに与えるようにする。
これは行動を更に強化することが目標だが、おやつを減らす練習にもなる。

行動が強化でき、更におやつも減らせ 一石二鳥
(しかし、ただおやつを減らせば良いという問題ではない。 やり方によっては後退する場合もあるのでやり方には注意が必要) 

 

また、驚きを与えるために”大当たり”っと一度にたくさんのおやつをあげることもある。
驚きを与えると行動が強化できるという法則がある。

これもまた上記の実験で裏付けられた。 

 

上記の実験では報酬の種類自体は問題ではないっと言っていたが
一時的な実験ではそうであろう。

 

しかし、犬のしつけのように時間的にも、期間的も更に長期にやる場合は
おやつの種類も大切になってくる。

 

いくら大好きだからと言って、同じものを繰り返し「報酬」として与えていると
飽和という状態に陥る。いわゆる「飽き」だ。 報酬が報酬として働くなる。

 

したがって、おやつの種類も大切。 僕のクライアントさんには最低3−5種類ほどのおやつを用意してもらっている。

 

おやつを使うトレーニングはただおやつを与えればいいという訳ではない。
提示の仕方、種類も重要です。

 

改めて、おやつの使い方は奥が深いなと思った次第です。
考えながらおやつを使っていきましょう。 

 

今日の教訓

 

しつけでは報酬の提示方法、タイミングが大切 

 

参考文献:アテンション―「注目」で人を動かす7つの新戦略 

 

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