こんにちは。Manahau Dogのきむらです。

今日は先日観た映画のご紹介。
っと言っても僕の趣味の紹介ではなく
行動学に関すること。

観た映画はこちら

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ドキュメンタリー映画なんですが
内容は大まかに言うと僕達が何の根拠もなく信じていることを検証し
因果関係を調べるっという映画。

予告編はこちら

 

元々はベストセラーになった本が映画化になったもの。
具体的な内容は 

・なぜ不動産の仲介屋は早く物件を売りたがるのか?
・名前と成功に因果関係があるのか?
・アメリカで犯罪が減ったのは何故か?
・相撲で八百長はあるのか? 

 等々
そして、一番僕が興味深く見たのは「インセンティブ」

・高校1年生を買収して成功に導けるか

買収という言葉は好きでないですが、
要するに成績が上がる度にお金(インセンティブ)を渡せば
子どもたちの成績が上がるかを検証したもの。

結論から言うと、
結果は微妙・・・

全体的に成績が上がったが、予想したほど上がりませんでした。

しかし、僕はこの実験のやり方が上手くなかっただけだと思います。
経済学者が監修して行なった実験ですが、行動学者が参加すれば
確実にそれよりも良い結果を得られることでしょう。

というのも、この実験
成績がいい子も悪い子も、一緒くたに”成績が上がれば報酬を与えます”というルールです。

これでは上手く行くとは思いません。
元々、勉強に意味を見出している子、勉強をすることが習慣になっている子に対しては
勉強をする理由が(インセンティブ)加われば更に頑張り、成績が上がることでしょう。

しかし、勉強をすることに対し全然意味を見出していない子
勉強する事が習慣になっていない子に対し
お金あげるから勉強しなさいと言っても、成績をあげることは難しいと思います。

映画でも成績が悪い子はあまり成績が上がっていませんでした。 

まず、そのような子に対しては勉強をするという行為に対しても報酬を与えるべきだと思います。
最後の結果だけに報酬を与えるのではなく、まずは勉強をすることを習慣化することを目指す。

勉強をしない子に対しては宿題を提出すれば$10など
それでもやらない子に対しては、図書室に行く、机に座るだけで$5 等々

まずは成績を上げるために”勉強する”という行為を強化しなければいけません。

犬のトレーニングも同じで
出来ないものに対していくら高い報酬、いい報酬を与えても出来るようになりません。

何故なら、結局報酬が得られず、その行動を強化できずに終わってしまうから。 

最終目的に対しどうアプローチしていくか、今は何を強化していくか考えなければいけません。

例えば飼い主の姿が見えなくても、10分お座りして”待て”が出来るようにするという目標があれば
まずは”待て”は何であるか教えること。

初めから”待て”っと言って10分放っておいても出来るようにはなりません。
「待ったらステーキをあげます」っていっても100%できません。 

まずは「待て」っと言って、1歩2歩下がり、犬の元に戻る
そして、動かなくなったことに対しおやつという報酬を与える。 動いたらやり直し。

そこから始まっていきます。 それが最終的には10分の待てになります。 

最終目的を達成するには、今何を強化するべきか考えましょう。
プロセスが大切です。そして、高望みは禁物です。 

今日の教訓

目標に対し、今すべきことを正しく認識する。

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