こんにちは。Manahau Dogのきむらです。
今日は本のご紹介
ご紹介する本はこちら
「学力」の経済学 中室牧子 (著)
この本は教育経済学者の著者が書いたもの。
教育経済学という学問は僕も初めて聞いたのですが、
教育を経済学の理論や手法をもちいて分析することを目的とする学問で、経済学の一分野とのこと。
この学問で大切なのは「データ」 感情的なものは排除されているようだ。
よく、 教育の専門家と言われる人は「子供のやる気が上がった」とか
「目の輝きが・・・」 とかそのような表現をする人が多くいるがそのようなものは根拠になり得ない。
この学問では”やる気”ではなく”学習効果(点数)”などがどれだけあがったかなど
測定できるデータを元に議論される。
僕がしつけで用いている学問、行動分析学に非常によく似た考え方で
読んでいてとても納得がいくものばかりだった。
子育て中の方にはものすごくおすすめする本
犬のしつけをしている人興味がある方にも是非読んでもらいたい本です。
そこで本の中から気になったものを引用しながら、犬のしつけの応用編コメント付きご紹介します。
しかし、線を引きまくったのでチョイスが難しい・・・
どこかの誰かが子育てに成功したからといって、同じことをしたら自分の子どもも同じように成功するという保証は、どこにもありません。
それはしょせんひとつの事例にすぎないものを、あたかも全体を表しているかのようにとらえてしまう。
近所に自称犬に詳しい人がいますよね。 よくしつけなども口出ししてくる人もいます。
「〜年以上犬を飼っている。しつけはこうやるんだ」 は信じてはいけません。
またトレーナーでも自身の体験ばかりを元にトレーニングをする人がいます。もちろん経験も大切です。が、
世界中でトレーナーや学者が何十頭何百頭を対処にした研究結果 犬のトレーニングについて色々な論文を出しています。
どちらが信用に値するかは一目瞭然。 経験とデータの組み合わせが最強かと。
どこかの誰かの成功体験や主観に基づく逸話ではなく、科学的根拠に基づく教育を。経済学者は、そう提案しているのです。
これも一緒
ご褒美は、「テストの点数」などのアウトプットではなく、「本を読む」「宿題をする」などのインプットに対して与えるべきだということです。
”いい犬”という漠然とした目標ではなく、”いい犬”構成する行動「お座り」「待て」などを
強化していく
まず「勉強のしかた」を勉強することが重要
飼い主の言うことを聞くと、いいことが起こるという学習がしつけの第一歩
「あなたはやればできるのよ」などといって、むやみやたらに子どもをほめると、実力の伴わないナルシストを育てることになりかねません。
犬も同様、やたらかまったり なにもしてないのに「いい子ね」などと声をかける人がいるが
褒めて育てるの意味を履き違えている。
「勉強しなさい」はエネルギーの無駄遣い
ダメでしょ いい子にしなさいはエネルギーの無駄遣い
学力には遺伝の影響も大きいことがわかっています。
どのような犬種かよく調べてから飼いましょう。 一方こんな
「年齢とともに記憶力は悪くなる」とか「社会的な身分が低いと成功できない」というステレオタイプを刷り込まれると、まさに自分自身がそれを踏襲してしまう。
事実と思い込みを区別する必要がある。
歳を取ったらしつけはできない。 この犬種は頭が悪い等 思い込みも程々に
まだまだあるのですが、これくらいでやめておきます。
ものすごい面白い本です。 おすすめです。
今日の教訓
人間も犬も教育に大切なのは「データ」
写真:Amazon